目的にしかけるどんでん返し「アオトリ」

【目的】に仕掛けるどんでん返し「アオトリ」

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「青い鳥」に見るどんでん返し

ぴこ蔵
「さて、【目的】のどんでん返し・その2についてじゃが、こちらのタイプは、あの世界的に有名な物語、メーテルリンクの戯曲『青い鳥』に隠れておるのじゃ!」

ブンコ
「チルチルとミチルの話だよね」

ぴこ蔵
「実はこれまた「どんでん返し」と「意外な結末」がはっきり分かれておるので、そこも気をつけてみてくれ」

ブンコ
「『青い鳥』の筋はこちら

◆青い鳥 ~メーテルリンクの戯曲より

とても貧しいチルチルとミチルという子どもがいました。夢の中で魔法使いの老婆が教えてくれました。「青い鳥をつかまえてくれば、あなたたちは幸せになれます。隣に住んでいる足の悪い女の子も治るでしょう」

そこで二人は青い鳥を求める大旅行に出かけます。しかし、結局二人は青い鳥をつかまえることができずに、疲れ果てて家に帰ってくるのでした。

そこで二人は同時に夢から覚めます。「青い鳥って結局いなかったね。」がっかりしながらふっとかたわらを見ると、なんと以前から飼っていたフツーの鳥が、見る見る青い鳥に変わってゆくではありませんか。「青い鳥はこんなに近くにいたんだ」と言って二人はびっくりします。

そこへやって来た隣の足の悪い女の子に青い鳥を持たせてやりました。すると、たちまち足が治ってしまったのです。「やったぜ、ぼくたちはなんでも願いのかなう青い鳥を見つけた!」そしてはしゃいで鳥かごから出した青い鳥をとりっこしていると、青い鳥はどこか遠くへ飛び去ってしまいました。

最後にチルチルが、力なく訴えます。「どなたかあの鳥を見つけた方は、どうぞ僕たちに返して下さい。僕たちには、あの青い鳥が必要なんです」

 

『青い鳥』(新潮文庫)

 

ぴこ蔵
「さて、この「青い鳥」のどんでん返しはもうわかるな?」

ブンコ
「よーく考えたらわかっちゃった! 以前から飼っていたフツーの鳥が、見る見る青い鳥に変わってゆくところでしょ!」

ぴこ蔵
「では、『意外な結末』はどこの部分じゃ?」

ブンコ
「せっかく手に入れた青い鳥が飛び去ってしまうところ!」

ぴこ蔵
「よろしい! ちょっと賢くなったではないか! つまりこれが【目的のどんでん返し・アオトリ(TYPE10)】じゃ!」

◆どんでん返し(TYPE10)アオトリ◆
【目的】はどこか遠く(自分の外部)にあると思っていたら、実は、すぐ近く(自分の内部)にあった。

 

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