イメージをストーリーにできない悩み

美しいイメージはあるのにストーリーにできないで悩んでいませんか?

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あなたの文章が「稼げない」理由
~『生成AI時代のストーリーテリング』

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自分だけの物語をそろそろ本格的に書きたいのであれば「あらすじ」を作ってみませんか?

どんなものでもいいから、とにかくストーリーを結末まで考えてみませんか?

そのために、まずは「あらすじ」を1本、とりあえず最後まで書ききることを目指しましょう。

小説や漫画やシナリオとして完成しなくてもかまいません。新たなストーリーがデザインできればいいのです。

ただし、『物語』と『あらすじ』の間には文章量以外にも大きな違いがあることを知っておく必要があります。

あらすじと物語の間には

「ホラーの帝王」スティーヴン・キング大先生は『あらすじ』と『物語』についてかつてこんなことを書いてました。

以下はけして正確な引用ではありません。かなり大雑把に紹介しております(^^

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「ヘンゼルとグレーテル」と聞くとあなたは一番にどの場面を思い出しますか?

多くの人が挙げるのは「目印のパンくずを小鳥が食べちゃうところ」でしょう。

ところが、ストーリーの筋という目線から眺めてみると実はこのシーンは、物語の主題とはあまり関係がないのです。物語の運びに絶対不可欠なものでもありません。

しかし、ある意味ではこれこそが物語そのものを決定的に支配している要素だと言えます。

この部分が、まかり間違えば退屈な話になりかねない題材を、誰もがゾクゾクする、100年経っても面白い物語に仕立て上げています。

その強力なイメージを持つ細部を生み出すことこそがストーリーテリングという魔法の本質なのです。

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さすがにいいこと言ってます、S・キング。

物語の面白さの本質はストーリーテリングそのものにあり、単なる筋立てなんぞには最高に魅惑的な「何か」がない、と言っているわけです。

まさしくそのとおりです。基本的に『あらすじ』なんてものは読んでもちっとも面白くありません。なぜなら、そこには決定的なものが欠けているからです。

その決定的なものの多くは、おそらく「美」であり、いわゆる細部に宿る創作の女神の張り手的な一撃だと思われます。

「美」は物語の最も重要なエレメンツ

ところが、それほど強烈な要素だからこそ、私たちが物語を発想する際にまずそこから入ってしまうことが多いんですね。

しかし、それではまず失敗します。ほとんどの場合、その最初のインパクトを超えられずさらに話を盛り上げていくモチベーションがなくなるのです。

そこで必要になってくるのが面白くもなんともない『あらすじ』なんです。

あらすじ作りこそは職人の技術であります。そこに必要なのは「独自の美しさ」というよりも「安定して着実に生産できるセオリー」なのです。

芸術至上主義を唱える前に、まずは自分の職人としての腕を確立しなければ創作なんて出来っこありません。

また、美しいものを確実に美しく表現できるようになるためにも、その再現精度を高める理詰めの方法論が必要なのです。

とにかく最初は、いかに正確に、ある表現レベルまで達するか。そして、どれだけ確実な生産力を身に付けるか、ということに全力を傾けてください。

やるべきことをきちんとやっておきさえすれば、残りの時間は「最高に魅惑的な何か」に没頭できるのであります。

キャラや世界観によって醸し出される「美」が『建物』だとしたら、あらすじ作りは『宅地造成』みたいなものであります。

地盤固めや配管や配線と同じで、人の目に触れることはないけれども建物を建てるためには絶対に必要な基礎工事です。

あらすじは、物語のインフラ

例えば、主人公が成長する物語であるとか、苦労して夢を掴むとか、ひどいことをされた奴に復讐するとか、ありえない力を手に入れて逆にさんざんな目に合うとか、そういう大きな方向性ぐらいは初期の段階で決めておかないとストーリーは第1章で止まります。

それをイヤでも作るのが「あらすじ作り」であり、そのために「型」を使ってストーリーをデザインするのに必要な準備をするのです。

主人公の目的や、そのゴールが達成できるかどうかを決めずに物語を作り始めるのは、ライフラインのない家に住むようなものです。

もう一度言っておきましょうね。

基本的に『あらすじ』なんてものは読んでもちっとも面白くありません。だから、必要なのにも関わらずみんな遠ざけたがるのです。

しかし、どんな業界においても基礎知識の有無は決定的です。そのイロハだけでも学んでおくと恐るべき効果があることを知っておくといいですよ。

あなたの主人公には対立する「敵」が必要か? それとも、主人公の目的をジャマする障害物があるのか?

主人公は追いかけるべき「目的」を持っているのか? それとも、たまたま問題に巻き込まれてしまうのか? あるいは、一見そう見えて実は最初から敵の仕組んだ罠だったのか?

読者の興味を持続させるためにどんな謎を投げかけるのか? そしてその謎にはどんな答えを用意するのか?

もしくはいわゆる「やおい」的な作品として完成するつもりなら、どこに注意して会話すれば、より深い共感を持ってもらえるのか?

以上のような問いに対して答えるすべを持っていないのなら、まずは「1日1あらすじ」を目標に、たくさんのストーリーを考える練習をしてみてください。

その際には、キャラの見た目から妄想に入るいつものやり方をぐっと我慢して、「物語の進め方」を地道にしっかりと固めることが大事です。

豊かな果実をすぐに手に入れたいのに草むしりと地ならしは一見それほど楽しい作業ではないかもしれません。

しかし、そこから始めるのが最も効率的なやり方だと私は信じています。

 

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生成AIに対抗できるライティング技術を手に入れたければ「どんでん返しのスキル」を身に付けることです。このニュースレターでは文字コンテンツを発信したいあなたに、小説のプロットから記事の構成にまで使える『物語の技法』を徹底解説。謎と驚きに満ちた、愉快で痛快なストーリーの作り方を伝授します。